ジュエリーマルシェではアンティークのピルケースをペンダントトップに使ったロングネックレスをご紹介しています。
ピルケース、この小さな携帯用の薬箱は美しい装飾、そしてその可愛らしいサイズから人気のある骨董収集品の一つです。ピルケースと検索をかけても沢山素敵なものが出てきますが、英語で pill box と検索をかけてみると更に多くのピルケースに出会えます。
ちょっと歴史を調べてみました。
人間の病気を治す薬、錠剤は紀元前1500年くらいから存在していたようです。 錠剤は他の治療法にはない正確な投与量、携帯性が発生するので、薬箱や携帯用のピルケースが一緒に発達したようです。
18世紀のシノワズリ(中国趣味)の薬箱
19世紀ごろから、ピルケースは多くは女性(薬箱を持ち歩く男性はほとんどいませんでした)がバッグの中に忍ばせるように。そのため、どんどん小型化されていきました。それに伴い、ピルケースは徐々に「ジュエリー」のカテゴリーに入るようになりました。
ヨーロッパで使われた貴婦人のピルケースは、陶磁器、銀や金、象牙、骨、木材などさまざまな素材で作られ、宝石やエナメル塗装で飾られることが一般的でした。
19世紀、ギヨッシュという規則的な加工を施した金属に透明の七宝釉薬を施したピルケース
現代ではアンティークのピルケースは、そのデザインや素材、製造技術などから、歴史的な時代背景や文化を垣間見ることができる貴重なアート品として珍重されています。でも飾るのだけではなく、実際に使っている人も私の周りにはいますよ。まだまだ現役のアンティークなのです。
リモージュ焼きのピルケースは可愛らしい
ハイテクの時代において、アンティークの陶器や銀で作られたピルケースを所有することには、レトロな魅力があります。薬を服用しなければならない場合、こんな素敵な小さな薬箱にお薬が入っていたら、飲み忘れたりしなさそうです。
数あるアンティークコレクションのリストに、ピルケースを加えてみてはいかがでしょうか。