パリ13区の蚤の市で美しいレース模様の透かしの入ったお皿を発見。
実はこのお皿、去年の末に他の場所で開催されていた蚤の市で出会っていました。でも、ドイツ製と言われ、ジュエリーマルシェではできるだけフランス製を、とこだわっていた頃だったので、後ろ髪惹かれつつも入手せず、ずっとまた会えないかなあ、、と思っていたのです!
早速値段交渉に入り今度こそゲットしました。
ショップに紹介していますので、ぜひご覧ください。
さて、お皿を細かく検証してみると、、
バックスタンプにはシンプルな王冠にドレスデンと書かれています。
ドレスデンはドイツの都市です👇。
出典ウキペディア
でもお皿の裏にマイセン、の文字が彫り込まれています。ロココ調の繊細豪華な絵柄で有名な、あのマイセンです。
どういうこと?マイセンとドレスデンが同じお皿に同居してる?
調べてみると、マイセンとドレスデンは25キロほど離れています。
ドレスデンは18世紀から素磁は他のものを使い絵付けのみをする工房が集ったそうです。
絵付けしていない白磁などを買い取り、絵付けのみを行ったのです。
ドレスデンで素磁の生産までしていたのは一社だけだったようです。
はじめはマイセンの真似レベルでしたが、そのうちにマイセンと肩を並べるほど素晴らしいものも出てきました。
その証拠に、それぞれの工房のマークが捺されていて、ドレスデンで絵付けされたものということをしっかり明記してあります。
ドレスデンの始まりは、7世紀ごろに集落があり、12世紀にはザクセン候の領地となり、1711年からフリードリヒ アウグスト1世の元で最も栄えた王の町でもあります。
王冠のバックスタンプは華やかな頃の記憶と、そこに暮らす職人たちの誇りの現れかもしれません。
ところが、エルベ川沿いに美しい建築物の立ち並ぶ歴史豊かな町は第二次大戦の大空襲で町のほとんどが灰燼に帰してしまいました。
そして東ドイツとなり、1990年に西ドイツと統合され、、と紆余曲折の運命をたどった町。今では歴史的建造物が見事に再建されています。
日本人では、森鴎外が5年も滞在していたそうです。あの鴎外もドレスデンの美しい食器で食事したことがあるかもしれません。
激動の歴史をたどったドレスデンから、歴史の証人のようなお皿が傷もなく残ってジュエリーマルシェにお迎えできたのは嬉しい限りです。
*⋆*⁂ぜひ遊びに来てください⁂*⋆⁑
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